IT業界未経験での転職なので求人の多いSES企業を考えているけど…。
実際の生の声を聞きたい。
そんなあなたの疑問を解消します。
私はIT業界9年目で今はインフラ系のSEをやっています。
SES企業の経験があり、様々な大手企業で就業してきました。
その経験を元にお話します。
この記事の内容
・ネットワークエンジニアはブラックなのか?
・SES企業のネットワークエンジニアはブラック?
はじめに
この記事では「ネットワークエンジニア」という職種を取り上げ、ブラックであるか判断するヒントをお話します。
基本的には「労働時間」「収入」「将来性」の観点でお話しますが、どれを重要視するかは人によりますので、最終的に「ブラックです」と断定はしません。
ネットワークエンジニアはブラックなのか?
入る会社によって違いがあるのはもちろんですが、行程によって大きく差があります。
ネットワークの仕事は、大きく以下の行程にわかれています。
- 設計
- 構築
- 保守
- 運用/監視
一つずつ解説します。
設計
スキルや経験が必要な設計は上流行程といわれています。
顧客とコミュニケーションをとりながら要件を確定していきます。
その上で、ネットワークシステム全体の基本方針をはじめ、様々な設計要素を考案します。
そのため、必然的に仕事量が増えがち。
労働時間は長い場合が多いです。
一方で設計ができるレベルのスキル所有者は少ないため、年収が高い傾向です。
また、このレベルのスキル所有者になるとどの企業でも引っ張りだこになりますので、将来も安心です。
構築
設計で取り決められた要件を元にネットワーク機器への設定投入やテスト、企業への導入を実施します。
また、IPアドレスや構成図を始めとする管理資料の作成を行います。
このフェーズも比較的収入は高めです。
しかし、納品スケジュールは決まっているためトラブルがあろうと納品日に間に合わせる必要があります。
そのため、労働時間は長くなりがちです。
このフェーズはある程度のスキルレベルを求められますので、このままスキルを積んでいけば将来も安定します。
保守
ネットワーク機器に異常があった場合に対応します。
運用担当者から連絡を受け、機器の交換やメンテナンスを行います。
運用とセットにされる場合が多いです。
ネットワークは24時間365日稼動していますので、緊急対応時には深夜だろうが休日だろうが対応を余儀なくされます。
不規則な生活になるという意味では黒い部分はあります。
が、基本的に交代制のシフト勤務になるため労働時間は決まっています。
そのため、残業等が少なくなりやすいです。
決められた手順に従って作業をする分、スキルや知識がそれほど必要ないため、収入は低めになります。
スキルを蓄え構築フェーズに移行していければ将来性は安定します。
運用/監視
ネットワーク機器に異常があった場合に最初に対応するのがこのフェーズです。
監視システムで異常を検知した際、関係各所に素早く連絡を実施します。
また、手順書に従い一次確認を実施します。
ネットワークエンジニアが最初に通る道です。
こちらも保守同様。
- 24時間365日の交代制勤務になる場合が多いため、労働時間は限定的。
- 知識が必要ないため収入は低め。
- スキルをつける最初の段階
SES企業に所属するエンジニアに関しては以下3つの観点で別々に解説します。
- 労働時間
- 収入
- 将来性
SESの労働時間
当然ですが派遣先によります。
経験則で言うとSESの派遣エンジニアより、派遣先の社員(プロパー)の方が労働時間は圧倒的に長いです。
パートナー(派遣)と同様の仕事を始め、管理やフォローなどに多くの時間を必要とするからです。
今まで何社も大手企業に出向しましたが、プロパーは忙殺されていました。
よって、プロパーが忙しい派遣先は必然的に忙しくなりがちです。
派遣先がブラックであれば、所属会社と相談し派遣先を変えることもSESなら可能なのはメリットです。
SES企業の社員の収入
派遣を雇うレベルの企業と比較してしまうと低いです。
SESは商流制度があり、人を派遣先に紹介した仲介会社が月々で手数料を取ります。
仲介会社が複数になる場合も往々にしてあるため、下請けのSES企業は取り分が少なくなりやすいです。
収入の高い会社であれば、その会社に留まって昇給や昇格を狙うといいでしょう。
個人的にはスキルを身に付けたら転職するのをオススメします。
私は未経験から実務経験を増やしつつ、資格も取得した後、転職で80万程度年収が増えました。
この時はヘッドハンティングですが、それだけスキルが年収に反映します。
また、中小のSES企業から大手IT企業に転職した後輩も見てきました。
SES企業に所属し給料で悩んでいるであれば、逆にステップアップで利用する感覚でいいと思います。
スキルをつけて転職しちゃいましょう。
SES企業での将来性
安定したSES企業であればうまく昇格し、本社勤務とかになれば将来性も明るいでしょう。
しかし、SESのエンジニアをやり続けるのは非常に厳しいです。
派遣先ごとに環境が変わるのは年齢を重ね能力が低下していくと現実的ではないでしょう。
ネットワークエンジニアの将来性に関しては上記の内容を読んでいただければわかりますよね。
運用から始まる場合が多いので技術を蓄え、保守→構築→設計とステップアップできれば将来性も確保できます。
また、IT業界はスキルがあれば転職も容易ですので割と簡単に年収も上げることができます。
繰り返しになりますが、SES企業はステップアップで利用しましょう。
最後に
上述の通り、ネットワークエンジニアは1つ1つの行程で技術を磨けば着実にステップアップできる職種です。
また、IoTを始めとする技術の進歩によって、ネットワークの需要は世界的に増して行きます。
それに比例してネットワークエンジニアの需要も増します。
将来的に仕事がなくなる心配もありません。
SES企業のデメリットばかりを書きなぐっている記事が散見されますが、メリットも多いです。
未経験で入社しやすいので、様々な企業と仕事で経験を積めます。
少なくとも私はそうしてきました。
ただ、入る会社は選んだほうがいいかもしれませんね。
今は求人数が非常に多い時期ですので、転職エージェントに相談してみるのも手です。
無料ですので、まずは相談してみましょう。
親身になって話を聞いてくれるマイナビはオススメです(経験談)。
私の方でも相談は受け付けていますので、興味があれば活用してみてくださいね。